突撃!関倉卒業生 Vol.2 -向井先生-
OB・OGにインタビューして、学生時代の思い出や近況をお聞きする「突撃! 関倉卒業生」。
第2回は関西大倉高等学校の卒業生でもあり、現在関西大倉高等学校で社会科教諭を務められている向井 史先生をお迎えし、お話をお伺いしました!
ご自身の生徒時代を振り返って、印象に残っていることはありますか?
僕が高校3年のときに初めて女性の教員が2名いらっしゃいました。その結果生徒たちにとってアイドルのような存在になり、先生を一目見るために探し回っていたのが印象的です(笑)
また当時世界史を担当していた海津先生と出会い、「世界史って面白い!」と思うようになりました。それ以降は世界史オタクの友達たちとお互いに問題を作って出し合っていた変な奴になっていました。
教員を目指すことになったきっかけは何でしょうか?
もともと国語教員を目指していましたが、世界史は一から学ぶことや知るものが多く、新しいことばかりで初めて「知る喜び」を感じました。そこから調べれば調べるほど沼にはまり、大学進学後は西洋史を専攻したのですが、自身が感じた面白さを誰かに伝え、同じような思いを持つ人が一人でも出てきたらいいなと思ったことがきっかけです。
また、自分自身家族全員が教員ということもあり、実際に親の背中を見て教員っていいなと思ったことも教員を目指す理由の一つでした。
関倉で教員になったのは、偶然が重なってご縁がつながった結果ですね。
教員になって印象に残っていることはありますか?
クラス担任した生徒たちが卒業後に家族や子供を連れて遊びに来てくれたことです。現役生と過ごす時間も楽しく幸せだと感じますが、卒業後に生徒が学校に来てくれるというのは、教師冥利に尽きると思います。
私はクラス担任として各行事を生徒と一緒に作り上げることが好きで、若い頃は年配の先生に「生徒との距離が近い!」と怒られることもありました(笑)
また昔は白シャツを着ていると生徒だと思われて廊下を走るなと怒られたこともあります。それから色付きシャツを着るようになり、靴下もその色に合わせて履くようになりました。在校生や卒業生に変な柄シャツを着ていると言われたこともありますが、僕にとって「変」は誉め言葉です(笑)
進路指導部長を8年ほど担当した後、六貫コースの高校3年生のクラス担任をしましたが、その生徒たちが人懐っこく、大学受験を控えているのにお勉強嫌いばかりというクラスだったので、みんなでワーワー言いながら勉強していたのをとても覚えていますね。
新型コロナウイルスが流行した大変な時期を経験されたと思いますが……
感染拡大を防ぐため多くの先生方が自宅待機する中、限られたメンバーで昔の六角棟にあった食堂に集まり、冬にもかかわらず食堂の扉をすべて空けたままにして「さむ~っ!」って言いながら、タブレットPC導入など今後についての会議をずっとしていました。
当時はタブレットPCを導入する前で、実はこれをきっかけに導入を決めたコアメンバーの一人です。
向井先生といえば、世界史の時間に怪談を聞いた生徒も多いかと思いますが……
怪談は個人的に好きで、話せ話せと言われるから話しているだけですが、やっぱり歴史をやっていると怖い話はよく出てきます。
授業が論文のような堅い話ばかりでは楽しくないので、補足の知識やちょっとした雑談として怪談を話すことがあります。最終的には「社会科の勉強が楽しい!」と感じて勉強するきっかけになればと考えてやっています。最後に勉強するのは生徒自身なので、どれだけ興味を持ってもらえるのかが教師の勝負だと思っています。
「授業楽しかった」「ありがとう」とかを言ってもらわなくても、そういう顔を見せてもらえるだけで嬉しいです。感謝してもらえたら、というと変だけれど、何かこちらからアクションを出したときにそういう雰囲気を出してもらえたらそれがもう楽しいし、幸せだしやっていてよかったなと思います。
日常生活では役に立たないかもしれないけれど、例えばイタリアや東南アジアに旅行に行ったときに「向井がこんなこと言っていたな」と思い出してもらえるだけで幸せです。
オタクだと思ってくれたら有難いです、そのつもりでやっているので(笑)
最後に卒業生に一言お願いします
とにかく自分の人生を楽しいなと思えるような、そんな人生をみんなに歩んでほしいなと思います。それだけです。

